その8

今日は朝からパチっと目が覚める。
「ヴェルハーゲ醸造所」は訪問が初めてで、先に輸入を開始していたのでかなり楽しみにしていた。遠足の日はみんな目覚めがよく、なぜかその日だけ母親と弁当を作ったりするくらいのありえない余裕と余力ができるのと同じである。

いや、もう一つ重要な理由があった。
「時差」である。
ヨーロッパに仕事で行かれる方は多くの方が時差で疲れるというし、実際にそう聞く
が、、、、
私の日本のお店での主に仕事に徹する時間は(もちろんもっと早くから輸入等の仕事も多いが、)
夕方4時頃から深夜?朝?である。

ちなみにベルギーと日本の時差は8時間。
という事は、、、
ベルギーでは朝8時~夕方。。。。。

そうだ。私は日本で深夜働いているのではなく、ベルギーの昼の時間に合わせて働いているのだ。(と思い込む事にした。)
昔、サッカー選手のKAZUは「魂は向こうに置いて来た。」と言ったが
私も「魂は向こうに(ベルギー)置いて来た。」と言いたい。
ただの「心、ここにあらず」ではあるが。

話がずれた、

とある駅で10時にKarl Verhaghe氏と待ち合わせだったので、9時頃ゲントのSint Pieters駅に向かい、電車を待つ。
ここで私は嫌な予感がしていた。
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前回、ベルギーのとある醸造所への電車をブリュッセル セントラル駅で待っていた時、電車到着の時刻画面をホームで確かめた所、4本後だったため、4本数えて待つ事にした、
4本後の電車を見るとなぜか行き先が違う。
なんと、(ベルギーに住んでる人には当たり前なんだろうけど)私の乗る電車は二本前くらいに前の電車を追い越して来ていたらしくすでに発車していたらしい。。
あせってとりあえずその電車に乗ってブリュッセル北駅に行ったが前の電車には追いつけなかった。すぐに待ち合わせのとある醸造所のDの携帯に連絡したら「いいよ。待ってるから」といった返事があり、とりあえず安心。次の電車を14番ホームで待っていた。いやな予感がするので画面を見ているといつの間にか13番ホームにその電車は変更。別に14番ホームに電車来てないのに、、、。なんて電車だ。。。
ベルギーの電車が機関車トーマスだったらすごく性格悪そうな顔をしていると思う。。
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そんないやな思い出を思い出しながら、ホームに立っているととなりのベルギー人が英語で話かけてきた。
彼 「電車が遅れるらしいよ。」
私「何分くらい?」
彼 「それもわからないらしい。」
私「ほんと???」

その瞬間、あせった。ゲントからその駅迄は20分くらい。
今回、Mr.Verhagheの携帯電話までは聞いていなかった。もうすぐ駅で待ってるだろう。
急いでヴェルハーゲ醸造所に携帯で連絡。

「誰も電話にデンワ」だとシャレがシャレにならない。。
まず電話の通知音が鳴る。。
フラマン話らしき言葉で女性が電話に出た!!!
英語で、話す、彼女も片言の英語で話してくれたが、電車が遅れている事を理解できず、
これからKarlに電話で連絡するから、彼からの電話を待っておいてとの事で電話を切った。

数分後に電話が鳴る。
Karlからだと思い、急いで電話を取る。やはりKarlからだった。
状況を話すとあっさりと
「今からゲントに迎えに行くから40分くらい駅で待ってくれ」との事。
ありがとう+助かった。と思い、
駅を出て(ちなみにベルギーの電車に改札はありません。電車の中でチェック有)
近くを山下と散歩。

そしてまた電話が鳴る。ゲントの駅についたようだ。
携帯で話しながら、Karl Verhaghe氏とついに面会。
会うのは初めて。握手して
「ウェスト」と挨拶。そして「フット」と彼は笑いながら返してくれた。

ビール
さて、ここでウェスト(ウィスト?)とは、
ベルギーの中でもフラマン人(北部フランダース地方)だけの挨拶。
ウェストとはHow are you?のような感じ。
フットとは、オランダ語でGood
これを使うという事は自分がフラマン人だという事を意味する。
ビール

第一印象からして楽しく話せそうだ。
かくして第4日目はやっと始まったのであった。

右がカール・ヴェルハーゲ氏
blogにアップするというと帰国後わざわざ写真をメールで送っていただいた。
ベルギーは国技が二輪車(バイク、自転車等)だけあって、
醸造家やレストランのシェフがこういった写真を撮る事は多いようだ。
しかし、日本でこんな写真を撮ると捕まりかねないのでは。